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トイレフェラ

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長年勤めていた企業にリストラされて路頭に迷いかけたことがある。働ければどこでもいいと言った感じで勤め先にありつけたのは、近所の大型倉庫でのアルバイトだった。そして、これがまた仕事はきついわ、時給は安いわ、どん底のような職場だった。しかし、今の自分にはこれくらいしか仕事がない、毎日メシを食えるだけでもありがたいと考えて、荷物出し入れロボットみたいな感じで黙々と働いていた。逼迫した財政のため、会社勤めの時はあれだけ好きだった風俗通いも自粛しなければならず、人間的にどんどんと潤いがなくなっていくのが自分でもわかっていた。
そんな職場の同僚に西神さんという女性がいた。年齢は僕とそう変わりはない。ただ、あまり要領はよくない上に男性と比較すると非力なところも多々あり、正直、戦力としては「使えない」存在だった。僕も入ったばかりの下っ端であり、若い連中のように体力があるわけでもなく、周りの扱いは西神さんと同等だった。お互いに戦力外候補どうし感じるものがあったのだろう、西神さんとは早い時期に仲良くなった。
西神さんはダブルワークをしていた。昼は倉庫で働き、夜は風俗で働いているとのことだった。お金に相当困っていたらしく、彼女から「5000円でトイレフェラしますよ」と持ち掛けられたのである。西神さんは美人ではなかったが、風俗嬢をやっているだけあって自分の見せ方は知っている女性だった。彼女のフェラを受けられるのだったら5000円は格安だと思った。彼女もお金のためにと割り切っているのだから人間関係が壊れることはない。そして、僕は昼休みに倉庫内の誰も使っていない奥のトイレで、西神さんからトイレフェラを受けたのである。毎晩、風俗で働いているためかフェラのテクニックは逸品だった。
やがて、僕は人員削減のために契約を打ち切られた。しかし、西神さんはクビにはならなかった。後から聞いた話によると、西神さんにはいわゆるお客さんが多かったそうだ。僕に持ち掛けてきたように職場の男性たちにトイレフェラを提供していたらしいのだ。彼女は別の意味で職場に必要な戦力だったのである。
その後、僕は前の職場の同僚の紹介で真っ当な仕事に就くことができた。労働条件は格段に上がったが、どこか物足りなさがあるのはトイレフェラしてくれる同僚がいないためだろう。西神さんは今日もあの倉庫でトイレフェラして生活費の足しにしているのだろうか。
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